肺癌(がん)
肺がんの標準治療における5年相対生存率(※注)は男性で25%、女性で41%と、あらゆるがんの中でも最も治療の難しいがんとされています。
その理由には、肺がんは進行が早く転移をおこしやすいがんで、発見時には既に「リンパ節、脳、骨、肝臓、副腎」などに遠隔転移をおこしていることが多いことがあげられます。
したがって、早期発見が非常に重要です。
(※注)肺がんと診断された人のうち5年後に生存している人の割合が、日本人全体(正確には、性別、生まれた年、および年齢の分布を同じくする日本人集団)で5年後に生存している人の割合に比べてどのくらい低いかで表します。100%に近いほど治療で生命を救えるがん、0%に近いほど治療で生命を救い難いがんであることを意味します。
肺がんの症状について
肺がんの一番多い症状は「咳」
- 咳(3人に1人程度)
- 血痰・胸痛・喀痰(10~15%)
- 自覚症状なし(20%前後)
その他 発熱、倦怠感、呼吸困難、嗄声、体重減少など
- 血痰…たんに血が混じること
- 喀痰…たんを吐くこと
- 嗄声…声のかすれ
肺がん特有のものは10人に1人程度なので、症状で気が付くのはなかなか難しいがんです。
※咳で、3人に1人、血痰、胸痛、喀痰が10~15%、症状がない人が20%前後、その他、発熱、倦怠感、呼吸困難、嗄声、体重減少などありますが、肺癌特有なのは血痰で10人に1人程度なので、症状で気が付くのはなかなか難しい癌です。
肺がんの検診について
肺がんの検診は胸部X線が基本ですが、喫煙歴がある場合40歳から、喫煙歴がない場合50歳から胸部CT検査を毎年受けることをお薦めしています。
胸部CT検査による被ばく量は1回に7から10mSv(ミリシーベルト)です。
1回に100mSv以下の被曝では健康被害が出る可能は考えにくいとされています。
肺がん検診は現在、X線検査からCT検査への移行期に入っています(CTによる検診が必要と海外では考えられています)。
肺がんの診断について
肺がん検診は、胸部X線撮影が基本ですが、発見率が0.04%(1万人に4人)というかなりかなり低い発見率です。
つまり、肺癌を早期に発見するためには、定期的な胸部CT検査が必要です。
